デムパの日記

あるいは「いざ言問はむ都鳥」普及委員会

koboに触ってみた

近所の大型店に実機が展示されていたので触ってみました。
時間つぶし&戯れに弄っただけなので、最新機種なのかどうかは不明なのであしからず。


感想は一言で言うと「見るに堪えない」。


iPod touchやiPad(どちらもRetinaモデル)でkindleストアで買った電子書籍を読んでいますが、こちらに関して見やすさ、ページ送りの速さと正確さについて不満に思ったことはありませんでしたが、それと比べるとkoboはまるで幼児用のオモチャで、その出来の悪さにびっくりしました。


展示されていた機種は1ページごとにリフレッシュする設定になっていたようですが、リフレッシュの際の白黒反転があまりに鬱陶しい。
さらに、リフレッシュ後もはっきりと前ページの残像が残っていて、なんというか、子供のオモチャで砂鉄と磁石を使ってお絵かきするやつあるじゃないですか、アレを思い出してしまいました。


操作性というか反応性も最悪で、毎回リフレッシュ設定だったのを割り引いても、ページ送りが自分の操作に対して激しく遅れるので、数ページ送ってしまったり、逆に戻ってしまったりで、散々な読書体験をさせてもらいました。


もちろんiPod touchやiPadに比べて表示がややソフトで目に優しそう(ぼんやりした表示でデメリットでもある)とか、とにかく軽いとか、バッテリーの持ちが比較にならないほど長いとか、あと値段が数倍違うなどという凄いメリットもあるのですが、iPod touchを持ち歩いている現状では、追加で持ち歩こうという気にはなりませんね。
サイズ的にはちょうど文庫本を読むのと同等の表示でイイと思うのですが。


そんな感じで、それなりに活字中毒の僕ですが、当面本を読むためにkoboを買うという選択肢は無さそうです。
kindleやソニー等、他者の端末はどうなのかちょっと気にはなりましたが。


うちは漫画の量もかなりのモノなので、今後はスペース確保のために電子版を買う方向には向かうのでしょうが、活字も漫画も重要度の高いモノほど紙媒体で購入したい(そして必要に応じて自炊)という気持ちは当面変わることは無いと思います。
火事にでもならない限り紙の本は何十年経っても読めますが、Amazonや楽天が潰れてクラウドに残していたデータが全部消えるとかはありえますからね。
(まぁ火事まで考えるなら全部自炊して複数カ所にデータを保管するしかないですがw)


もちろん今後数年でそんなことが起きるとはまったく思っていませんが、自分が本を買い始めた1970年代の時点で、30年後にシャープが傾いたり他の大手家電メーカーも大赤字になっていくつかの事業から撤退したりサンヨーが消滅したり、日産が外資系になったりISUZUが乗用車生産打ち切ったり、街の本屋が激減したりといった状況を予想した人がいたでしょうか?
僕の手元にある修士論文は5インチのフロッピーディスクで、博士論文はMOに収められています。
どちらもすでにハード的に読めないだけでなく、ソフト的にも読めませんが、母校の図書館に行けば製本された紙の論文を閲覧&コピーすることが出来ます。
たった20年でこんなになってしまう事を考えると、紙媒体の偉大さに驚愕せずにはいられません。