デムパの日記

あるいは「いざ言問はむ都鳥」普及委員会

ノーベル賞

iPS細胞の功績で山中教授がいつかは(誰かと抱き合わせで)受賞するだろうとは思っていましたが、まさかこんなにはやいとは。
あと10年くらいは普通に寝かされるだろうと思っていました。
いつ受賞してもおかしくない人がいくらでもいますからねぇ。
ラウスとかルスカなんて、論文発表から50年以上経ってからの受賞ですから。
ともあれ、日本人の受賞はとてもめでたい。



今回ノーベル財団のWebを見て最初に思ったのは、
「ガードンってだれだっけ?どっかで聞いた気もするけど...」
ということでした(苦笑)
よく読んでみると1960年代にカエル(成体)の核を受精卵に移植してクローン作成に成功したとのこと。
20年前の高校生物の教科書にも載っているような「成体の細胞も全能性を持っている」という、古典的実験をした人だったのですね。


しかし、発表から50年くらい待たされたあげくに、発表後数年しか経ってない人物との共同受賞というのはどんな気分なのか。
ルスカも同じような状況(電顕の発明者ルスカと、4年前に走査型トンネル顕微鏡を発表したばかりの2名との共同受賞)でかなり不満だったとかいう噂も。


正直ガードン卿と山中教授の抱き合わせはかなり強引な感じもしますが、ES細胞で2007年にエヴァンズがノーベル賞もらっているので、しかたなく今回は「終末分化した細胞の初期化」を強調したのでしょうかね。
巷では「はやくガードン卿を受賞させないと死んじゃうから」という話も出ていましたが、そういう部分が受賞を早めた可能性もきっとあるのでしょうね。