デムパの日記

あるいは「いざ言問はむ都鳥」普及委員会

ダウン症関係の講演会

市内であった講演会へ行って来た。
ダウン症児の療育に熱心な医師と、ダウン症協会県支部のみなさんが開催したもの。
スタッフのみなさん、ごくろうさまでした。

講師は遺伝病や先天性疾患の専門相談医というだけあって医学的説明は文句のつけようが無くとてもわかりやすい講演だった。
が...
なんというか、ちょっと気になったところについて書いてみたい。
いいかげんダウン症児のことを「天使」とか「神様からの贈り物」とか「病気じゃなくて個性」とかいうのはやめてほしい。
絶望で目の前真っ暗な親を前向きにさせるための方便なんだろうけど、やり過ぎるとマイナスだ。
どうしても「個性」って言いたいならせめて「極端に逸脱した個性」と言ってほしい。
だって「病気じゃなくて個性なら、特に社会的経済的サポートいらなくね?」 という意見に対してどう反論するんだ?

あと、「ダウン症児はみんなニコニコ優しい子ばかり」って、思いっきり個性を否定してないかい?
僕の知ってる子たちはみんな性格や興味に結構な個人差あるぞ。
身近にダウン症児のいない一般人ならともかく、専門家がダウン症児の親に言う言葉かなぁ?とかなり疑問を感じた。
まぁ講師先生のような専門の相談員のところまで相談に行くような親は相当追い詰められてるだろうから、そういう人ばかり相手にしているとついついそういった口調になってしまうのはわからないでもないけどね。
でもそれをある程度開き直って子供の障害を受け入れた親たちや、一般人向けにしつこく言うのはどうかと思う。

ダウン症は医学的にハッキリ診断がつく子がほとんどなんだから、てきとうで聞こえの良いことばかりじゃなくて、各種公的サポートの紹介や申請・利用方法、就学や就業や年金など、老後まで含めた子供の人生設計や将来展望についての必要な&正しい知識こそ伝えて欲しいと切に願う。
どれくらいのお金を残しておいてやらないとダメか、とかね。
多くのダウン症児は60〜70才まで、つまり両親が死んだあとも生きてるんだし。
ホントはそういう生々しい話こそ必要だと思うんだ。