デムパの日記

あるいは「いざ言問はむ都鳥」普及委員会

アリジゴクの採集と飼育

今年もアリジゴクを飼おうということで、長男と採集に。


彼らが巣を作っているのは乾燥した細かい砂がある場所で、エサ生物がいる(来る)場所です。
いくら細かい砂があっても雨が当たるところやじめじめした場所にはいません。
砂も砂場の砂のような目の粗いものではなく、ずっと細かくパウダー状に近いものです。
ということで主な狙い目は神社やお寺本堂の縁の下。
旧家の縁の下にもいたりしますが、他人の家に許可無く入ってはいけませんよ。
小中学校や橋などのコンクリート構造物の下でも見つけたことがあります。


ということで、午前中にお出かけしたついでにアリジゴクを探しに。
長男が大活躍で巣を2つも見つけてくれました。
うちに帰ってさっそく飼育容器の準備。
(注意:気温にもよりますが東北でもシーズン的にはちょっと遅いので、関東以南ではもうほとんど蛹になっていて、いくら探しても巣を見つけられないかもしれません。)


まず1.5Lのペットボトルを用意します。


上から1/3くらいのところでちょん切ります。


下部に砂を5〜10cm入れます。市販の砂も試しましたが、生息地の砂が一番良いですね。


毎日観察が出来ない人は、ここで端の方に割り箸を立てかけておきます。
ただしエサが脱走する危険度がちょっと上昇しますし、捕食行動を観察しにくくなります。


上部をひっくり返して下部に重ねます。


上からアリジゴクを放り込み、放置します。
こんな感じになります↓


数時間も待てば立派な巣ができていると思うので、餌を与えます。
エサはワラジムシがお勧めです。2日に1回くらいで充分。
水を与える必要はありません。霧吹きも不要。
体液を吸われたエサは巣から放り投げられて干からびていると思いますが、放置して構いません。
この飼育容器は持つと変形して簡単に砂が崩れてしまいますので、最初から観察しやすい場所に置きましょう。
直射日光の当たらない玄関先なんかいいですね。


震動を与えたりしていないのにも関わらずすり鉢状の巣が無くなっていたら、砂の中で蛹室を作って蛹になっている可能性が高いので、割り箸を入れていなかった場合は割り箸を入れます。ただし砂に突き刺すと蛹室を破壊してしまう危険がありますので、端に置いて反対側の壁に立てかけます。


あとは綺麗なウスバカゲロウが出てくるのを待つだけです。
羽化した成虫は、できることなら速やかに幼虫を捕まえた場所付近の草むらに逃がしてあげましょう。