デムパの日記

あるいは「いざ言問はむ都鳥」普及委員会

僕は運命を信じない

人生なんて、ちょっとした運の連続。

とりあえず五体満足に生まれた(実際は死にかけたらしいが)だけでも、そうとうな幸運だ。

受精からいくつもの難関を乗り越えて出生に至る。心拍が確認されてからですら、10%の胎児が流産する。

遺伝子や環境のちょっとした違いで、僕たちはまったく違った道に進む。

僕が何度か死にかけたのも運なら、死なずにすんだのも運。

僕が生きながらえて進学校に進める程度に勉強ができたのも運。

努力は尊いけど、運の力には敵わない。

(そして僕は努力するのがとても苦手だ)

ほんのちょっとの重さの違いで天秤が左右に大きく傾く。ある悪人は立身出世し、ある善人は自らの命を断つ。

そんな些細な出来事の積み重ねを運命などと呼ぶのなら、僕は運命を信じない。

願わくば、皆の人生にほんの僅かでいいからでも幸運の上乗せがあらんことを。