デムパの日記

あるいは「いざ言問はむ都鳥」普及委員会

ウクライナの劇症インフルエンザ?

この話、そもそもソースが怪しいと言えば怪しいのだが。
死者の肺に出血がみられるって話にどんどん尾ひれがついて,全身が溶けるとかいう話まで現れる始末。
140万人が感染して数百人が死亡とかいう話もある。
でも政府の発表?を見ると...。
>感染者が約25万件報告され、うち235人が集中治療室での治療を必要としていると発表した。2日現在、死者は70人に上っている。
うーん...。
亡くなった方にはお悔やみ申し上げるが,冷静に計算すればICUが必要な人と死者合わせても300/250,000。感染者の0.12%だよ。 死亡率だと0.094%(ちなみにスペイン風邪2%,アジア風邪0.5%) ...普通のインフルエンザとあまり変わらないんじゃない?

死亡する可能性がある以上はもちろん警戒は必要だけど、パニックになっては元も子もない。
ちなみに日本では、簡易検査で陰性でも、発熱や症状などからインフルエンザが疑われる場合には、タミフルなどを積極投与する方針をとっている。
そのせいか新型での死亡率は他国に比べてかなり低い。

これに関連して、アメリカ科学アカデミーの学術誌(PNAS)に興味深い論文が出た。
新型インフルエンザウイルスと季節性インフルエンザウイルスのエピトープ(ウイルス表面のかたちみたいなもの)を比較したところ、共通性が高かったというのだ。
免疫細胞は異物を"かたち"で識別する。その"かたち"が過去のウイルスと新型でよく似ていたということだ。
つまり、過去に何度かインフルエンザにかかった人(ワクチン接種を受けている人も?)では、程度の差こそあれ新型への免疫(抵抗力)がある可能性が高いようなのだ。
身近でも、子供が発症して看病していた大人にはうつらなかったケースを見聞きしていた。
新型の発症者が若年層に偏っている理由については、過去の流行株との類似の可能性が示唆されていたが、今回の研究でそれが裏付けられたたということだろう。

だからといって油断は禁物。
人混みを避ける。
うがい手洗い励行。
マスク着用。
運悪くかかってしまったら、学校や会社を休み人との接触を避ける。
熱が下がって2日経つまで会社とか学校へは行かないこと。
あとなるべくワクチン接種は受けよう。
個人のためでなく、地域・社会のために。