林譲治の新刊

「ファントマは哭く」昨日買ってきて読んでいる。

ファントマは哭く (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

やっぱりこの人の作品はこのシリーズが一番良いな。
国産ハードSFとしては最高の部類だと思う。海外の名作にも勝るとも劣らない。

他の作品も少し読んだ。悪くないんだが（戦記物とかは読んだことないのでわかんないけど）、なんというか小川一水の作品のうちのジュブナイル系のとも共通するんだけど、登場人物に違和感を感じるんだよな。悪く言うと「人間が書けてない（笑）」。
登場人物が個性的すぎたり、型にはまったエキセントリックさだったりして、微妙に感情移入しにくい。もう少し血の通った人間味を出すか、あるいはいっそもっと突き放してくれたら最高なのになと思う。

なんか悪口っぽくなってしまってやな感じだが、「ウロボロスの波動」

ウロボロスの波動 (ハヤカワ文庫 JA)

に始まるこのシリーズは最高なのだ。

２作目に当たる「ストリンガーの沈黙」

ストリンガーの沈黙 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

も傑作だと思う。
ハードSF好きなら、読め。